※必読事項ではなく飽くまで捕捉/解説となりますので本編を読み進める上で予め読んでおく必要はありません。
(五十音順)
◇影使い(仮称)
※偶発的に発現された「人間による魔物の力」の為、明確な呼称は定義されていないが、レイシェントの能力”空間操作”や”魔物体への変身”を指すものとする。
先ず能力を行使していない通常の状態を「現実世界に存在する確率=100%」と仮定しよう。
そして能力を使った場合、現実世界に存在する確率を0%へ、使用者が作った仮想空間に存在する確率を100%にする事で空間同士を切り離してお互いの干渉をシャットアウトする。
それにより攻撃を透過させたり姿を隠したりすることが可能となる。
因みに、完全に姿を隠している状態では現実世界への干渉が出来ないので姿を消した侭攻撃することは出来ない。
イメージとしては此方からは見えない空箱を用意し、その中へ自分自身または指定した対象物をその中へと放り込むと言った具合。
そして、現実世界に存在する確率(%)と仮想空間に存在する確率(%)の値を調整する事で視認率を下げたり(周囲から見えなくする)存在率を下げたり(一見透過するように見える)出来ると言う仕組み。
仮想空間の中に物質が残留する事は無い。そもそも「本来ならば存在しない空間」なので仮想空間が消えれば行き場の無くなった物質は現実世界に帰ってこらざるを得なくなるのだ。
因みにこの力は魔物ならば皆使える能力だが、知性のある人間が操ることにより此処までの汎用性を引き出している。
但し、光の下では使えないという短所があり、仮に暗所であっても光使いの洸晰などによる攻撃は空間操作での透過が出来ない。
◇四都戦争
一二五〇年から五年間続いた聖都と第四~第六都市間で起こった戦争を、”四都戦争”と呼ぶ。
“都市”と言ってもそれぞれの規模は国家単位である為、それは世界大戦と同等であった。
水面下での小競り合いや武装勢力による紛争ならば現在でも時折発生しているが、過去に起こった中では最も規模の大きいものであった。
最大クエーサーを持つ聖都とその他都市の資源生産の格差から生まれるへ生活水準の格差への不満が発端とされている。
戦争により著しく資源や物資を消耗した為、最終的には聖都側から物資や資源等の補助を行う代わりにより強い政治介入権を認可することで合意し終結した。
現在はその政治介入も徐々に緩和されている。
◇瘴気
通常の人間が境界へ立ち入るのを阻む様に境界に満たされている気体である。
その正体は蒼洸の気化状態であり、即効性は無いが触れれば体組織を破壊され、遅くとも一~二時間程で皮膚組織を焼き尽くし個人の判別は不可能な状態になる。
※世界の管理者である皇帝は耐性を持つ為、瘴気の中でもほぼ平常時と同様の活動が可能。
何故かと言えば、僅かであるが蒼洸を体内に持ち、蒼洸同士の反発作用が働くのだ。
皇帝が飽くまで世襲制なのは蒼洸を体内に得ている遺伝情報と管理者の権限を守る為にある。
◇死霊使い
クルシュケイトが持つ魂を操る力を戦闘に利用した場合の呼称である。
クルシュケイトとその姉エレナカスト(故人)の姉妹は魂と交信するシャーマニズム的な能力に関して一般人より長けてはいたが、魂を具象化して攻撃に迄利用出来るのはクルシュケイトのみであった。
現在の彼女の主な戦闘スタイルである「魂をレギオンに定着させ操作する」方法はエレナカストより引き継いだものであり、精神力や体力の消耗が抑えられ安定的且つ高効率な能力の運用を可能にしている。
元々レギオンはエレナカストが魂を定着させ操作出来る人形として試験的に作った物であったが、彼女の場合才の不足により制御不能となってしまった。
(因みにエレナカストは自動人形の制作、操作に長けた”人形使い”として高名であった)
◇千里眼(clairvoyance)
導師は千里眼(clairvoyance)を持つとされるが、具体的には星の内部を巡る洸晰と意識を同調させ、遠隔地の情報を探ったり少し先の未来を予測する事が出来ると言った探査能力。
未来予測の範囲は最大五分程度で一番起こる可能性のある事象を視ることになる。
但し、千里眼を使った場合の人体の影響は極度の疲労と媒介となる眼への負荷として現れる為乱用は出来ない。
※現在の導師ノクサスは才能に恵まれた為か、時折無意識の内に使っているので、本人曰く勘がよく働くらしい。そして眼への負荷も比較的少ない。
◇蒼洸(そうこう)
ゼクティスの左手の甲にある結晶体を指す。
理論上では洸晰をある特別な条件下で凝縮・精錬を行うと作り出すことが出来るとされているが現状はゼクティスが持つのみで公式では確認されていない物質。
因みに何故彼が蒼洸を持ち得るのかは本人も判っていない為不明である。
物質…特に生体を構成する情報に直接入り込み分子の結合を焼き切る働きをするため材質に関係無く全ての物質を破壊することが可能である。
物質を伝わる伝導率も高い為、その破壊力は凄まじい。
その働きから、分子を繋ぎ存在を形作る洸晰とは真反対の性質を持つ事が判る。
情報を破綻させる為、洸晰の硬度は蒼洸の前には意味を成さない。
蒼洸同士は反発し合う為、例外として使用者本人の身体が破壊されることは無い。
その破壊力から過去の四都戦争の折、積極的に開発が進められたものの完成には至らなかった。
使用時には雷光の様な蒼い光が剣を纏い、Requiem(ゼクティスの使用する大剣)を媒体として攻撃により破壊する対象を指定することが出来る。
使用する本人さえも把握していないが、この時Requiemが破壊されないのはRequiemにも蒼洸の結晶体が象眼されている為。
因みにRequiemには蒼洸を制御し易くするための制御用演算素子も入っており、赤い宝石に見えるのものがその役割をしている。素子、と言っても機械ではない様だが。
因みに蒼洸結晶のみの状態だと、生体が発する僅かな電気信号に強く反応して情報解体を無差別に行う為、取り扱いは非常に危険である。
◇Vanish
皇帝には必ず、物質を無に還す能力(vanish)が発動され、その能力を補助する剣「月詠」を与えられる。
この能力は例えば対象が人間であったなら、本来循環するはずの魂も消滅する為、存在は完全に消滅する事となる。
これは皇帝──つまり世を統べる者が世の秩序を守り、不要な存在を排除する為に持ち得る力とされている。
発動の合図として指を鳴らす音がトリガーとなる。
使用するにあたって身体的な負荷を伴う為、余り連発は出来ない。
◇光使い
光使いとは硬質自由乖離可能型組成発光性記憶媒体分子──一般に[洸晰]という別名で呼ばれる物を意のままに操り、体組織の脳と脊髄を除く九十%を洸晰で構成する者を言う。(文中参照)
外観的には一般人と大差は無い。
人為的に創られた人造人間であり、過去の成功例として十体程創られた。だがその内八体は長く人として形を保っていられず死亡している。
残りの二体であるカルミラ、レヴィアは現在まで状態は安定しているが、カルミラはレヴィアに比べると一割程の量しか洸晰を操れない為、実質真の成功体はレヴィアのみである。
因みに光使い以外の一般人でも洸晰は内包しているが、光使いと違い分子の結合に洸晰が使われているだけなのでこれを取り出して光使いの様に操ることは出来ない。
余談だが、人体における洸晰は分子を結合させる電子の働きをしている。
光使いは洸晰同士の分子結合のみで身体が構成されている為、結合を切り離したり分子配列を組み替えたりすることで自由に操作が出来るということである。
但し、身体の一部が怪我等により欠損した場合の人体の再生は不可能。
◇魔法
自然界の事象──炎、風、水などを操り、戦闘する事が出来る者を「魔操師」と呼ぶ。
また、魔操師によって引き起こされた現象を「魔法」と呼ぶが、一般的には認識されておらず架空の存在である。
この能力は天性的な物で、かつて天上を治めたとされる神族の血を引く者にしか発動されない。
具体的な発動方法としては己の身体を媒体として元となる自然エネルギー情報をトレースすることで地水火風等の事象を操る事が可能になる。
例えて言うならばハードウェア(魔操師)とソフトウェア(自然エネルギー)の関係と言ったところである。
以上を踏まえると魔操師とは「あらゆる物理法則を無視し、自分の意志のみで空間の定理を捻じ曲げる事が出来る者」と言った方が正確なのかも知れない。
現在公式で確認されている魔操師はおらず、神族の血脈は既に滅んだものとされている。
※「神族」と「神」は別に区分される。
◇魔物
この世界において、生体でありながら食物連鎖の輪から逸脱した全く異端の存在である。
生物としての形をとってはいるものの肉体の概念は無く、破壊衝動の思念が凝り固まった思念体である。
物理的な攻撃をすれば確かに血が出るものの、所詮は擬似的な身体である為、絶命すれば跡形もなく消えてしまう。
生物学的な繁殖は行わず増えることは無い筈だが何処からともなく現れては人間等を無差別に襲い、その被害は絶えない。
外見は黒い影法師に濁った金色の眼が浮かび上がっているような人形の容貌が主だが、それ以外にも形状のバリエーションは多岐に渡る。
思考能力は殆ど無いとされているものの、組織的な行動を取ったり装備を纏ったりする場合も有るため真偽は定かではない。
コミュニケーションを試みた実験を行った例も過去に有るが、やはり悉く失敗をしている。
光に弱く、小さい個体は陽光に晒されるだけで消滅してしまう。
◇竜騎士
リオの二つ名であり能力特性でもある。
レイシェントと違い、リオは人為的な物ではなく自然発生した魔物の融合体である。魔物に取り込まれていた所を何らかの方法で完全制御に至った様だ。
融合しているのは元々非常に硬い表皮に覆われた竜形の魔物であり、発動の際には他の魔物体からの補給でその硬度に近い材質の鎧を纏う事が可能である。
飛行や空間操作等の特殊行動はほぼ出来ないが、脚力や腕力等桁違いの身体能力を得られる。
空間を折り畳んで、あたかも瞬間移動したかの様に見せ掛ける縮地ならば五m圏内まで行使可能である。
鎧を纏った場合、その下は通常の人の姿では無く魔物体の姿となっているものの、人格はその侭の為対話は可能。
